中高生の脳にとって“安心”がいちばんの栄養です

こんにちは岐阜開成学院です。今日は「ストレスが中高生の脳にどんな影響を与えるのか」をお伝えしながら、学校選びにおいて何を一番に大切にするべきかを考えていきたいと思います。

強いストレスは脳を疲れさせてしまう

「学校に行きたくない」と言っているのに、無理やり通わせる。
保護者の方にとっては、「勉強が遅れないだろうか」「将来に影響するのではないか」という不安が募る場面ですよね。

けれど脳科学の研究では、強いストレスが長く続くと、脳の大切な部分そのものがダメージを受けることが明らかになっています。

記憶の中枢「海馬」が小さくなる

特に影響を受けやすいのが「海馬(かいば)」です。
ここは記憶をつかさどる場所ですが、ストレスホルモンが長期間にわたり過剰になると萎縮してしまうのです。

その結果、

  • 新しいことが頭に入りにくい
  • 昨日のことを思い出せない

といった記憶の不具合が起こりやすくなります。つまり「勉強をさせるために通わせる」つもりが、実際には脳が勉強を受け入れにくい状態になってしまうのです。

考える力を担う「前頭前野」にも影響が

ストレスは、集中力や感情のコントロールを司る「前頭前野」にも悪影響を及ぼします。

  • 集中が続かない
  • イライラしやすい
  • 判断が鈍る

こうした変化は、学習効率を大きく落とすだけでなく、子どもの自信や自己肯定感も奪ってしまいます。
この自信・自己肯定感の喪失が様々な問題を引き起こすのです。

家庭でできる「安心づくり」のヒント

家庭での支えはとても大切です。脳科学の視点からおすすめできる工夫を4つ紹介します。

共感の言葉をかける

「また休むの?」ではなく、「今日は無理しなくていいよ」と受け止める。

生活リズムを整える

起床・就寝のリズムを大きく崩さないことが、脳の安定に直結します。

小さな成功体験を一緒に喜ぶ

「散歩に出られた」「料理を手伝えた」など、日常の小さな一歩を大切に。

安心して話せる時間をもつ

話の内容よりも「聴いてもらえた」という体験そのものが安心につながります。

学校選びで大切なのは「安心できる場所かどうか」

ここから見えてくるのは、学校選びにおいて最優先すべきは「安心」だということです。
家庭と同じくらい学校での「安心」は重要です。

どれだけ設備が立派でも、カリキュラムが整っていても、どれだけ進学実績があっても、どれだけ有名な学校でも、子どもが安心して過ごせない環境では脳が本来の力を発揮しません。

逆に、安心できる場所であれば、脳は少しずつ回復し、学ぶ意欲や集中力も自然に取り戻していくのです。

岐阜開成学院.は「安心から始まる学び」

岐阜開成学院.(つくば開成高等学校 学習等支援施設 岐阜キャンパス)は、少人数・個別対応教育 を大切にしています。
これは単なる人数の少なさではなく、一人ひとりのペースに合わせて対話し、安心を土台に学びを始められるということです。また長期的視野に立ってマイペースでストレス状態からの回復を図ることができます。

  • 「自分の気持ちをわかってもらえる」
  • 「一人で置き去りにされない」
  • 「先生や仲間と信頼できる関係を築ける」

こうした安心があるからこそ、勉強や進路の準備にも力を注げるのです。高卒の学歴を手に入れても、大学に進学したとしても、安心の無いまま次のステージに移っても問題の先送りにしかなりません。
”安心なき進学”は心の問題の解決にはならないと岐阜開成学院は考えます。

岐阜開成学院.では、基礎学力の学び直しや進学支援だけでなく、音楽・探究・表現活動などを通じて、生徒が「安心して挑戦できる場」を提供しています。

まとめ

中高生の脳にとって、何より大切なのは「安心」です。
学校選びの優先順位も、まずは 「安心できる環境かどうか」 を一番に考えるべきです。

岐阜開成学院.は、少人数・個別対応の教育を通じて、生徒が安心を取り戻し、そこから学びへと進んでいける場を提供しています。

学校は命削りながら行くところではありません。安心して自分の知性と教養を豊かにするための場所であるはずです。穏やかに、笑ったり楽しみながら活動する場所です。

良かれと思って無理やり行きたくもない学校に連れていくことが、記憶力・集中力・判断力を低下させ、自己肯定感も削り取っていくことになるのは皮肉であり無意味なことだと言えるのかもしれません。

勉強は後からでも取り戻せます。
でも、安心を失った脳では「学ぶ力」そのものが働きにくくなってしまいます。

だからこそ、まず安心から。
それが、中高生の未来をひらく一番の栄養になるのです。

岐阜開成学院は出会った生徒の「卒業後の長い人生をどう豊かに生きるか」にフォーカスした教育を行っています。それが”「食っていけるひと」になる”という教育理念の本質です。

合同相談会・個別相談会・体験授業などを通して岐阜開成学院の教育を感じていただけたら幸いです。お申し込みは電話・フォームからお気軽にどうぞ。ゆっくりお話ししましょう。

出典

McEwen, B. S. (2007). Physiology and neurobiology of stress and adaptation: central role of the brain. Physiological Reviews, 87(3), 873–904.

Lupien, S. J., McEwen, B. S., Gunnar, M. R., & Heim, C. (2009). Effects of stress throughout the lifespan on the brain, behaviour and cognition. Nature Reviews Neuroscience, 10(6), 434–445.

理化学研究所 脳科学総合研究センター. 「ストレスと脳機能に関する研究」報告資料(2015年)

Teicher, M. H., et al. (2003). Childhood neglect is associated with reduced corpus callosum area. Biological Psychiatry, 56(2), 80–85.

「脳科学辞典」https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E8%84%B3%E7%A7%91%E5%AD%A6%E8%BE%9E%E5%85%B8:%E7%B4%A2%E5%BC%95