PCAってなんだろう?

パーソン・センタード・アプローチ(PCA)とは?

皆さんは「パーソンセンタードアプローチ」という言葉を聞いたことがありますか? これはアメリカの心理学者カール・ロジャースが提唱した考え方で、人が本来持っている成長する力を信じ、その人自身を尊重しながら関わる方法です。

岐阜開成学院の教育の基本としているのがこのPCAです。今回は、中高生の皆さんとその保護者の方が、この考え方を自分ごととして理解できるように説明します。

「パーソン・センタード・アプローチ」を簡単にいうと?

ロジャースは、「人は本来、自分で成長し、より良い自分になろうとする力を持っている」としています。 そのため、親や先生が「こうしなさい!」と一方的に指示するよりも、「あなたはどうしたい?」と本人の考えを大切にしながら双方向的に関わることが重要になります。

例えば、

  • 「勉強しなさい!」ではなく「どんな風に勉強したらやりやすいと思う?」と聞く。
  • 「部活を続けなさい!」ではなく「続けるかどうか、どう思ってる?」と考えを尊重する。

このように、本人の気持ちや考えを大切にすることで、その人自身が納得して成長できるようになります。

中高生にとってのメリット

  1. 自分の考えを大切にできる
    • 「こうしなきゃ!」ではなく、「自分はどうしたいのか?」を考えられる。
  2. 失敗しても学びにつながる
    • 親や先生が決めたことではなく、自分で選んだからこそ、失敗してもそこから学ぶことができる。
  3. 自信がつく
    • 自分の意見を尊重されることで、「自分の考えは大切なんだ」と思えるようになる。

保護者の方にとってのメリット

  1. 子どもが自主的に行動できるようになる
    • 指示や命令よりも、子ども自身の考えを尊重することで、主体的に動くようになる。
  2. 親子の信頼関係が深まる
    • 「わかってもらえている」と子どもが感じると、親に本音を話しやすくなる。
  3. 子どもの成長を実感できる
    • 親の価値観ではなく、子ども自身の成長のペースを見守ることで、その変化を楽しめる。

岐阜開成学院でのPCA実践のステップ

岐阜開成学院はロジャースのパーソン・センタード・アプローチ(PCA)を以下のように取り入れています。

1. 信頼関係を築く

生徒が「自分の意見を大切にしてもらえている」と感じられる環境を作ることが重要です。そのためには、

  • 日常的に対話の場を作り、生徒の話をじっくり聞く。
  • 頭ごなしに否定せず、「なるほど、そう思うんだね」とまずは受け止める。
  • 失敗してもやみくもに責めず、「どうしたら次はうまくいくか」を一緒に考える。

2. 選択肢を与える

大人がすべて決めるのではなく、生徒が自分で考えて選べる機会を増やします。

  • 「課題をやりなさい」ではなく「課題をいつやるのがベストだと思う?」と尋ねる。
  • 「今日は○○をやるぞ!」ではなく「今日は○○をどのくらい勉強したい?」と問いかける。

3. 生徒の感情や考えを尊重する

生徒がが表現したことに対して、否定的な態度を示すのではなく、

  • 「そう思うんだね、どうしてそう考えたの?」と興味関心を持つ。
  • 「それは大変だったね」と共感を示す。
  • 「その考え、面白いね!」とポジティブに受け止める。

4. 成長を見守る

生徒が自分の選択に責任を持ち、学びを得られるようにサポートします。

  • 失敗しても「何がうまくいかなかった?」と一緒に振り返る。
  • 「次はどうしたらうまくいくと思う?」と考えさせる。
  • 結果よりもプロセスを褒める。「最後まで頑張ったね」「自分で考えて決めたことがすごいね」

さいごに

ロジャースのパーソン・センタード・アプローチ(PCA)は、「子どもの力を信じて見守ること」が大切な考え方です。一方的な指示やアドバイスをするよりも、「あなたはどう思う?」と問いかけ、対話することで、子ども自身の成長を促すことができます。それは答えありきの減点主義ではなく、答えのない問いを自分の頭で考える過程を大切にする加点主義で向き合うことだと言い換えることができます。

この考え方を教育に取り入れることで、生徒は自分で考え、行動し、学ぶ力を育んでいきます。大人はサポート役として、子どもが安心して成長できる環境(心理的安全性)を作ることが大切です。最近の学校現場では主体性を求められる場面が多くみられます。しかし、前提として「同じであること」や「和を乱さないこと」あるいはそれらを「ただひとつの価値観・真理」に据えてしまっていては主体性など絵空事になってしまいます。言うまでもなく自らの選択による正当な努力がないまま、作業のように大人の用意した課題をこなし、心理的安全を感じることの無いまま何となく高校を卒業してしまうことは、これからの先の見えにくい時代において圧倒的に不利になってしまうでしょう。

岐阜開成学院の教育の目的である「食っていけるひと」を目指す上で、PCAはとても重要です。学校は苦しむためにあるのではありません。自分の可能性を拡げ、変化を楽しむためにあると私たちは考えています。中高生の皆さんも、大人と話すときに「自分の意見を伝えていいんだ」と思ってみてください。保護者の方も、「子どもの成長する力を信じる」という視点で関わってみてください。岐阜開成学院は生徒の持つ力を信じ、生徒を尊重しながら教育を行う場でありつづけます。

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